大会の歴史(第36回) | 【公式】北海道マラソン2025

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第36回 2024年(令和6年)8月25日

「JMCシリーズ」男女ともG2にグレードアップ
「オープンの部」新設、暑熱対策を強化しSDGsの新たな取り組みも

36回目の北海道マラソンには19,450人がエントリー、17,705人が出走した。スタート時の天候は晴れ、気温は昨年より6℃低い23.1℃。15,143人が完走し、完走率85.5%は前回より4.5ポイント高い結果となった。

新設したオープンの部は記録や順位、性別などに捉われずに参加する部門で589人がエントリー。海外からは昨年より約3割多い695人が参加した。

今大会で最も強化した点は、暑熱対策。前回大会直後に実施したアンケートで最多を占めた要望は給水所の増設だった。特に序盤での設置要望が多く、2km地点に新設した。

シャワー、水かぶりポイントの要望も多く寄せられたため、創成トンネルの蒸し暑さ対策も兼ねてトンネルを出た直後の9.5km地点にミストシャワーを設置。日陰がなく暑さを感じる新川通の28.2km地点には水かぶりポイントを設けた。

このほか新たに冷却材「パンチクール」を参加者やボランティアなどに配付、給水所の氷やスポンジを増量するなどの対策を行い、ランナーからおおむね好評価を得た。

レース結果は男子が2021年東京五輪代表の中村匠吾(富士通)、女子はケニア出身でフルマラソン初挑戦のパウリンカベケ・カムル(ルートインホテルズ)がともに初優勝。

中村は、前半に抜け出た森井勇磨(京都陸協)を追う2位集団で体力を温存。新川通の長い直線で目視できたことにより冷静にレースを進めていった。37km地点でロングスパートを仕掛け、先頭集団から抜け出して、そこからは一人旅だった。

カムルはスタート直後から立迫志穂(天満屋)と抜け出し、中盤まで男子選手と集団を形成しながら先頭を引っ張った。2人の競り合いが続く中で、30km手前でカムルが首位に立つと、その後も独走状態でフィニッシュ。終盤離された立迫は2分43秒差で2位。3位には前回大会2位の池内彩乃(デンソー)が入った。

パラスポーツの普及・振興にも引き続き力を入れた。視覚障がい者の部は、男子は高井俊治(三好市陸協)が2時間35分19秒で2連覇し3度目の優勝。女子は井内菜津美(みずほFG)が3時間28分38秒で初制覇し、5度目の挑戦で過去最高タイムをマークした。「はまなす車いすマラソン」との合同開催は今年で8回目となった。

SDGsの取り組みも広げた。今年は北海道大学と連携し、「きみたてガーデンSDGs農園」プロジェクトを開始。同大内に設置した農園で保育園児の栽培体験を行い、収穫した野菜は大会前日に開催したカーボローディングパーティーのメニューとして提供した。

今大会は走りながらごみ拾いをする「プロギング」を初導入。10人のプロギングランナーが最後尾から他のランナーに声援を送りつつ、エコバッグを持ってコース上のごみを拾いながら走った。

参加料の一部を寄付するチャリティーは1999年から継続し、これまでの寄付総額は約6,590万円になった。今年の寄付先は北海道交通遺児の会、札幌市公園緑化協会、北海道新聞野生生物基金に加え、能登半島地震復興義援金にも充てた。